故小松警部補殉職記念碑

日本の川と災害 > 日本の川 > 北上川水系 > 大泉堤防 > 故小松警部補殉職記念碑  Last update 2007/04/30


登米市中田町大泉 →Google マップ

カスリン台風により北上川大泉堤防が決壊した際、最後まで警備に当たっていた人達がトラックごと流された
小松警部補は、二人で板につかまっていたが、二人では沈むので、自分は泳げるからと離れていったという

故小松警部補殉職記念碑
 昭和二十五年九月十六日 建立

 佐沼地区警察連絡協議会
 佐沼地区公安委員連絡協議会

(裏面)
故警部補小松儀一君は大正十三年三月二十三日登米郡米谷町に生る、君は聡明にして資性闊達、長じて昭和十六年八月宮城縣少年警察官を拝命し同年十一月警察練習所を卒業と、ともに経濟保安課勤務を命ぜらる、更に昭和十九年四月宮城縣巡査を拝命仙台北警察署を経て、昭和二十一年六月佐沼警察署勤務を命ぜられ爾来恪勤精勵よく同僚と相和し犯罪の予防検擧につとめらる、偶々昭和二十二年九月十四日以來、カスリン颱風による水害甚しく、縣北河川の堤防は缺潰の危險に曝さる、君は署長高橋秋夫の命を受け九月十五日以来北方村迫川石森村夏川及び上沼村北上川大泉堤防の溢水又は缺潰防止作業に或は傳令として、不眠不休の活動を續けたる 九月十六日午後九時十分頃大泉堤防は遂に缺潰し奔騰する濁流に押流されながら、自己の危險をも顧みず、部落民及び同僚の安否を氣遣い、これを救助せんと激励しながら漂流中、長崎部落附近において、水深二丈余の逆巻く怒濤に呑まれ遂に職に殉ず、君の死所を此處に得たる真に犠牲的精神の顕現、警察精神の發揮と謂うべく現下國民道義の昂揚せらるべきの秋、世道人心に及ぼしたる感化の偉大なるものあり、寔に敬仰に堪えず、即ち君の殉職の跡を偲び後世に傳う
 昭和二十五年九月十六日
 宮城縣警察隊長警視長 正六位勲五等 沼田喜三雄 撰

宮城県登米郡東和町米谷にある小松家の墓
法名碑には小松警部補について
 公殉院徹心警道居士 昭和二十二年九月十六日 儀一 行年二十四才
と刻まれている


日本の川と災害 > 日本の川 > 北上川水系 > 大泉堤防 > 故小松警部補殉職記念碑  Go Topページトップへ

kasen.net Copyright (C) 2003-