日本の川へ戻る 矢作川水系へ戻る Last update 2000/11/20
越戸ダム
豊田市
矢作川水系の電源開発
矢作川は、中央アルプスの南から南西に流下して、三河湾に注ぐ長さ136.5キロメートルの一級河川です。
この矢作川の電源開発は古く、明治30年岩津発電所の建設にはじまり、昭和56年奥矢作第一・第二発電所の完成により、矢作川水系の発電所は25箇所、合計1,260千キロワットの電気を発生させます。
越戸ダム(発電所)の概要
越戸ダムは、矢作川の最下流にあるダムで、発電用水だけでなく、明治用水・枝下用水への水の補給調整もおこなっています。
ダム
ダムの機能は多種多様です。当発電所のダムは直線重力式コンクリートダムといいます。高さは22.84メートル、長さは115.08メートルあります。
取水口
ダムに貯えた水を導水路に取り入れるところです。当発電所の取水口から毎秒62.3トン(最大)を取水します。
導水路
取水口からとった水を落差のある水槽まで運ぶのが導水路です。当発電所の導水路の長さは、742.61メートルあります。
水槽
発電所水車の負荷変動により導水路の水が上昇するため、水位の上昇を緩和するのが水槽です。
鉄管路
水槽の水を発電所の水車に落としこむのが鉄管です。当発電所の鉄管は水槽より2条に分岐し、1条34メートル、落差は17.54メートルあります。
発電機
鉄管路から落ち込む水の力で水車を回転させ、水車に直結している発電機が回り電気を起こします。当発電所には2台の発電機があり9,200キロワット(最大)の電気を発生させます。
放水口
水車を回転させた水を河川に戻すための水路を放水路といい、放水路の出口を放水口といいます。
変圧器
発電機で発生した電気を送電線にて電気をおくりますが、送電中の電気の損失を少なくするため、変圧器をもちいて送電線の電圧を一定に保ちます。
中部電力株式会社 越戸ダム管理所
阿摺ダム
右岸 豊田市
左岸 足助町
阿摺ダム魚道
百月ダム
右岸 小原村
左岸 旭町
水利使用標識
河川名 一級河川 矢作川
許可年月日・許可番号 昭和57年1月21日 56建部水第150号
許可期限 平成23年3月31日
許可権者名 中部地方建設局長
水利使用者名 中部電力株式会社
水利使用の目的 発電
取水量 最大27.826m3/s
取水施設管理者名 中部電力株式会社越戸ダム管理所長
所轄事務所名 建設省豊橋工事事務所
電話 0532-48-2111
矢作用水
この用水は国営矢作川総合土地改良事業の一環として建設されたもので藤岡村 豊田市の農業用水の他県営西三河水道用水並びに工業用水を併せて導水する延長15,750メートルの幹線水路としてしょうわ47年7月竣功したものである
東海農政局長 小沼 勇
岩倉取水工の概要
矢作川水系においては、明治初期から、明治用水・枝下用水などの大規模な農業用水が次々と拓かれ、当地域の農業発展に大いに貢献してきました。
昭和30年代にいたり、急速な都市開発により、都市用水の需要が増大し新規水源が必要となり、また流域内における広範囲な農業用水改良の必要性が高まって参りました。
これに対処するため、矢作川上流に多目的矢作ダム(建設省)を建設するとともに、あわせて矢作川総合農業水利事業として、矢作川流域北部(豊田市外1町)、南部(幸田町外2町)の丘陵地及び明治用水(安城市外7市)地区の農業開発・農業用水改良を行う矢作川総合農業水利事業が計画されました。
矢作川総合農業水利事業は、愛知県西三河水道用水供給事業・同工業用水事業との共同事業として昭和45年に着手しました。
この岩倉頭首工は、矢作川総合農業水利事業(農林水産省直轄事業)の一環として、昭和47年3月完成したもので、矢作ダムを水源として、農業用水・工業用水・上水道用水を取水する共同施設です。
取水量は最大7.23m3/s(各用水最大時の合計は7.40m3/s)で供給状況は下記のとおりです。
1.農業用水
藤岡町及び豊田市の田畑810haのかんがい用水として最大1.53m3/sを供給
2.水道用水
豊田市・知立市・岡崎市・安城市及び三好町に最大3.20m3/sを供給
3.工業用水
名古屋市南部臨海工業地帯(豊田浄水場・愛知池経由)に最大2.67m3/sを供給
現在、愛知県岡崎農地開発事務所が管理しております。
農林水産省東海農政局
愛知県企業庁
右岸 岐阜県串原村
左岸 愛知県旭町