惣の関ダム

Go Index 日本の川に戻る 宮城県内の川に戻る 砂押川水系に戻る Last update 2003/06/08
























惣の関ダムの概要
■流域概要
 砂押川は、その源を宮城郡利府町入菅谷地内に発し、途中、勿来川、原谷地川等を合わせ、多賀城市の市街地を貫流し仙台湾に注いでいます。流域は利府町、多賀城市、七ヶ浜町、塩釜市にまたがり、流域面積54.8km2、流路延長13.9kmの二級河川です。
 当流域は、仙塩広域都市計画区域の中心に位置し、砂押川上流域と勿来川とに挟まれた丘陵部はそのほとんどが宅地化しており、下流域の特に仙石線より下流では市街化が著しく、右岸側は仙台国際貿易港に連なる臨海工業地帯が広がっています。また、中流域は平坦な水田が広がり、古くから砂押川の水がかんがい用水に利用されています。
■必要性
 砂押川の治水事業は、昭和23年9月(アイオン台風)の大洪水を契機として、昭和25年より河川の改修により治水安全度の向上が図られてきましたが、その後昭和41年の台風26号、昭和55年8月、昭和61年8月の豪雨等、毎年のように河川の氾濫を繰り返してきました。さらに沿岸の多賀城市、利府町においては、都市化が進み洪水被害は増加の傾向にあり、地元住民は抜本的な治水計画を強く望んでいました。
 本河川の沿岸は、耕地として高度に利用され、市街地周辺では住家が密集し、下流は工業地帯が形成され、用地の取得は極めて困難であり、河道拡幅による改修は不可能に近かったため、ダム及び遊水池による洪水調節がもっとも効果的であると考えられました。
 また、砂押川は多賀城市、利府町の耕地等に対する水源として広く利用されていますが、夏期においてはしばしば深刻な水不足に見舞われるため、既得取水の安定化及び河川環境の保全等のため流量を確保するとともに、近年の利府町への人口集中及び周辺の宅地開発に伴う、新たな水源の確保が必要でした。
 惣の関ダムは、このように治水はもとより、利水においても早急な対策が望まれ、砂押川水系勿来川の宮城県宮城郡利府町森地先に多目的ダムとして建設したもので、砂押川総合開発の一環をなすものです。
■事業目的
 惣の関ダムは、勿来川の右支川の内の目沢川に建設した惣の関第二ダム(貯砂堰堤)とともにつぎの役割を担っています。
□洪水調節
 計画高水量60m3/sのうち、53m3/sを一時的にダムに貯留して砂押川および勿来川沿川地域の人々の暮らしを洪水の被害から守ります。
□既得取水の安定化及び河川環境の保全
 ダム下流のすでに利用されている水を補給します。また、渇水時にはダムの水を放流して安定した川の推量を維持します。
□水道用水
 利府町に対し、日量2,000m3/sの水道水を補給します。
■事業経過
昭和56年度 予備踏査開始
昭和63年度 建設採択
昭和63年7月 第二ダム補償基準妥結
昭和63年9月 第二ダム建設着手
平成元年5月 第二ダム完成
平成3年8月 補償基準妥結
平成3年9月 付け替え道路工事着手
平成7年12月 ダム本体工事着手
平成11年度 事業完成

宮城県


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